地震発生確率もランク分けも参考程度に

 2016年熊本地震の後、地震発生確率は誤解を招く、わかりにくいなどの批判を受け、政府は発生リスクのランク分けを導入しました。
 今後30年以内の地震発生確率が3%以上と判定された活断層は、もっとも切迫度が高い分類であるSランクとなります。

 今回動いたと考えられる日奈久断層帯の日奈久区間は「ほぼ0%~6%」だったので、Sランク(もっとも切迫度が高い)の活断層に分類されます。

 2016年以降にランク分けが導入されたにも関わらず、発生確率の数値を優先している場合が見受けられます。
 "【熊本で最大震度7】30年発生確率「ほぼ0%~6%」だった日奈久断層帯で起きた可能性が高い 10年前の熊本地震では28時間後に「本震」が発生 気象庁「最大震度7程度の地震に注意」"
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/mbs/2836710)

 この記事では、「南海トラフ地震は、過去に100~150年間隔で発生しているため、30年発生確率も「60〜90%程度以上」。一方、内陸の活断層は、活動間隔が数百年~数千年のため、30年発生確率の数値は小さくなります。」と、いつ起きてもおかしくない地震であっても、内陸活断層の場合は発生確率の数値が小さくなってしまう理由も述べられています。

 一応この記事でも、近畿地方にもSランクの活断層がある、とランク分けの表現はありました。
 それでも、記事の最後には「数%の発生確率にどう向き合うべきか―」で締めくくっています。

 内陸の活断層では平均活動間隔が不明な活断層も多く、平均といいながら誤差(幅)が千年以上ある場合もあります。そのようなことから、活断層の発生確率やランクはあまり信用せず、活断層があれば「いつ動いてもおかしくない」と考えるべきと、大学の講義や一般向けの講演などで述べています。

 この記事も「数%の発生確率にどう向き合うべきか―」の後に、「10年前と今回の熊本地震が、「活断層があること自体に地震のリスクがある」と、私たちに改めて突き付けています。」と述べています。

 日本では未知の活断層が数多くあるとも言われています。つまり「ここは安全」と思っていたところで地震が発生する可能性もあるわけです。
 ですから、存在がわかっている活断層についても「いつでも起こりうる」と考えて備えるべきと考えます。発生確率やランク分けは、その意識醸成の足かせにもなりかねません。

2026年08月11日