今後、人工地震説は下火になるのか
4月20日の三陸沖を震源とするマグニチュード7.7(最大震度5強)の地震でも、「人工地震説」がSNSを賑わせました。しかし、今回は過去の「人工地震説」に比べて投稿数が減少していたようです。
"「人工地震説」2度目の後発注意情報で再び拡散、投稿数は減少◆偽情報広げる「未知の不安」、どう対応?" 斉藤大 2026年05月05日11時00分
(https://www.jiji.com/jc/v8?id=202605jishin2-team)
上記の記事によれば、「人工地震」「地震兵器」などに言及した投稿を調べた結果、地震発生当日と翌日にリポストを含めそれぞれ約3,000件、計6,000件超の関連投稿があり、このうち「デマ」「偽情報」などと打ち消す投稿は2割台だったとのことです。
また、期間を過去1年間に広げた場合、今回以外に大きなピークが3回ありました(下図参照)。初の後発地震注意情報が発表された2025年12月9日に、人工地震関連の投稿は最多の8,500件、3日間で計1万5000件を超え、人工地震に否定的な投稿は全体の3割弱でした。
図:「人工地震」などに言及したX投稿の推移
(https://www.jiji.com/jc/v8?id=202605jishin2-team より引用)
記事では、「以前に比べて社会がデマや偽情報に対して冷静になってきていると感じています。例えば、生成AIによる画像や映像に対しても「作られたものだろう」と考える人が増えています。」と解説しています。
時間・場所・(地震の)大きさを特定した、いわゆる地震予知は、少なくとも現段階ではできません。月日(時間)を特定していたら、それはデマと考えましょう。
人工地震説に関しては、人類が最も深く掘った穴であっても地上から約12キロメートルです(ロシアのコラ半島超深層掘削坑)。陸地でこの距離です。海底となれば、掘削することがより困難になります。論理的に考えれば、海底下の震源に爆薬をセットすることなどほぼ不可能だと判断できるでしょう。
それでも、一定数の人は地震発生のうわさや人工地震説などを信じてしまうでしょう。
今回、「人工地震説」の投稿数が減ったのは、「(人工地震説を)ある程度信じる」の層に、冷静に判断できた人が増えた結果ではないかと考えています。
不確実な情報を広めることは良くないと、自ら拡散しない人が増えれば、今後、投稿数のピークはより小さくなるでしょう。