効果的な温暖化対策とは?(1)
下の図は Energy Institute, "Statistical Review of World Energy 2025" から引用した世界のエネルギー消費による年毎の二酸化炭素 (CO2) 排出量になります。赤色の矢印で示した2ヶ所(2009年と2020年)は、その前後と比較してCO2排出量が減っています。2009年はリーマンショックによる世界的な不況、2020年は新型コロナのパンデミックによる世界的な経済の停滞があった年です。
図:世界のエネルギー消費による年毎の二酸化炭素 (CO2) 排出量
(Energy Institute, "Statistical Review of World Energy 2025" から引用)
この図から、経済が落ち込めばCO2の排出量が減る、ことがわかります。CO2排出量は再生可能エネルギーの利用状況などより、経済の浮き沈みに大きく左右される、ということです。
「そんなことわかっている」、「でも、経済が落ち込んだら生活できなくなるだろ!」などと言われるかもしれません。
このジレンマを克服する方法として人類が選択したのが、「科学技術による解決」だったのではないでしょうか。
CO2を大量に排出する化石燃料による発電から、太陽光などの再生可能エネルギーへの転換、CO2を排出しながら走るガソリン車やディーゼル車から電気自動車 (EV) への転換は、いずれも科学技術により、経済活動を活性化させつつCO2排出削減を実現させようとした試みです。
仮にこの試みの出発点が1990年とした場合、35年経過した現在、経済活動の活性化とCO2排出削減の両立は失敗しています。そのことは、前回(本ブログ2026年02月25日付『加速するCO2増加の原因は?(2))お示しした通りです。
テレビや新聞などでは「CO2排出削減が喫緊の課題だ、さもないと・・・」と危機を煽るだけで、実際にCO2排出量は減っていません。むしろ増えています。だから、「人為的なCO2排出で温暖化なんてウソ、温暖化ビジネスで金儲けしたいだけの詐欺」などと言われてしまうのです。
SDGsの Sustainable Development:持続可能な開発とは、「経済」を優先すれば「環境」が破壊され、「環境」を優先すれば「経済」が落ち込む、といったジレンマに対する挑戦のように私には思えます。
しかし、35年にわたって取り組んできた「経済」と「環境」を両立する試みは失敗しています。
もし、本当に Sustainable Development:持続可能な開発を目指すなら、ベクトルの向き(進むべき道)を変える必要があります。これまでのやり方の延長線上に成功はないでしょう。