最大震度6強の地震、誤情報に注意を

 12月8日午後11時16分ごろ、東北地方で最大震度6強、マグニチュード7.5の地震が発生しました。内閣府と気象庁は、今回の地震で北海道・三陸沖後発地震注意情報を初めて発表しました。

 後発地震注意情報とは、今後1週間に約1%の確率でマグニチュード8以上の巨大地震が、日本海溝や千島海溝沿いで後発の地震として発生する可能性があるという意味です。通常この確率は0.1%程度なので、通常よりも10倍ほど確率が高くなったことを意味します。

 後発地震の注意情報に関しては、今年8月に「南海トラフ地震臨時情報」が出されました。こちらも初めてのことで、海水浴場を閉鎖するなど、過剰とも思える反応がみられました。
 今回の地震注意情報は8月の経験を踏まえ、冷静に対応しているようです。

 さて、地震発生後の気象庁の会見では、「無用の混乱を避けるために正しい情報を見極めるということが大事。誤情報の拡散などは絶対に行わないで。何月何日に巨大地震が発生するといった地震予知を政府が発表することはない。十分にご留意いただきたい。経済的、社会的混乱を最小限に抑えるため、食料品や生活必需品の必要以上の買いだめ、買い急ぎはお控えいただければ」と呼びかけました。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/99c8181aa0fc87ebc4e33df4db14d128dfe69780)

 また、10日の記者会見で木原稔官房長官が、「インターネット上で虚偽の情報が見られている。偽情報の流布は決して許されるものではなく、厳に慎んでほしい」と国民に呼びかけました。
(https://www.sankei.com/article/20251210-KDW4NZD2UNN2ZLT2NQ4HHYV2IU/)

 過去の事例から、大地震発生後はさらなる大地震発生のうわさが広がりやすい状況にあるといえます。これを踏まえて、前もって正しい情報を見極めることや誤情報を拡散しないよう釘を刺したことは、大変よいことだと思っています。

 何月何日に巨大地震が発生する、と日時を指定した地震情報は、少なくとも現時点では、すべてニセ情報です。人々の不安をあおって楽しむ輩や、注目を浴びたい欲求に駆られている輩、人の心を操って金儲けなどをしようと企んでいる連中のすることです。

 誤情報に惑わされないようになるには、それなりの知識を身につける必要があります。この場合は地震などに関する正しい知識になります。

2025年12月11日