SNSでデマ、とデマで火消しの愚

 デマとは、もともとデマゴキーのことで、政治的目的のために虚偽の情報や扇動的な言動によって、人々を煽って誤った世論を形成しようとする行為を指します。現代では、根拠のないうわさ話もデマとして扱われることがあります。

 前月末に明らかになったJICAのホームタウン構想について、多くの日本国民が不安を抱いています。そして、あたかもSNSがデマを拡散したかのような報道をするマスコミもありました。しかし、ナイジェリア政府が「若者向けに特別なビザを日本政府が用意する」と言ったことなどは事実であり、SNSはそうした発表を拡散したに過ぎません。

 ところが、
 "JICA「ホームタウン」に抗議殺到 アフリカでの発信の“食い違い”に SNSで誤情報拡散…国際交流に影響も【Nスタ解説】"
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2133146)
など、SNSが悪者のように扱う報道もありました。

 また、ホームタウンに認定された愛媛県今治市の徳永市長は「根拠のないデマや事実誤認による情報に惑わされることなく、また事実に基づかない情報の発信や拡散は混乱を招く事になりますので、お控え頂きますよう重ねてお願い申し上げます」と発言しました。
 "JICAがアフリカのホームタウン認定 「移民増える」と誤情報拡散" 2025年8月25日 23:20
(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD25ARD0V20C25A8000000/)

 根拠がない?ナイジェリア政府による発表やBBCによる報道など、市民が騒いだ根拠はしっかりあるのです。いい加減なことを言う市長には「?」マークがついてしまいます(ただし、現在はナイジェリア政府もBBCも報道内容を訂正しています)。

 外務省の海外安全ホームページ(https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/)によれば、ナイジェリアは危険レベルが最も高いレベル4(退避勧告)の地域があります。
 住民が不安を抱くのは当然、と計画を凍結できる市長や知事を住民は選ぶべきではないでしょうか。

 さらに、移民が増えるのでは?という不安の根拠は他にもあります。
 "ホームタウン認定の三条市、JICA協定資料に「定住促進」 移民受け入れと誤解広まる" 2025/8/28 10:10
(https://www.sankei.com/article/20250828-GQCWP2GKMVE7ZNJGZ36V5CRHII/)

 三条市が昨年8月にJICAと慶応大の3者間で交わした国際交流に関する協定資料の中で「三条市への定住・定着の促進」と明記されていたことが、SNSでも取り上げられていました。
 三条市は「協定はそもそも日本人が対象。外国人の受け入れを目的としたものではない」と説明していますが、この協定書に日本人が対象といった文言はなく、普通に読めば、外国人、特にガーナ人の定住促進と考えられます。「誤解」という市の説明は、後付けのごまかしと捉えられても仕方ありません。

 AIによれば、「災害」とは自然現象または人為的な原因によって、人間の社会生活や人命に被害が発生すること全般を指す言葉です。
 となると、日本に馴染もうとしない外国人が増えることによる治安悪化、そして犯罪等の被害が発生することも、広義には「災害」といえるでしょう。

 法整備もされていない状況で、いたずらに外国人を受け入れることは、多文化共生とは別次元の話になります。
 移民受け入れが治安の悪化を招くことは、ヨーロッパ諸国が証明しています。それにも関わらず、安易に移民を受け入れようとする今の日本政府は、日本を壊したいと考えているとしか思えません。

2025年9月3日