7月5日騒動を振り返る(1)
7月5日の地震予言はハズレました。
今回の騒動に関して、気象庁長官が意見を述べています。
"「今後も科学にもとづかない情報で混乱する危険が」「7月5日に日本で災害」の噂振り返り気象庁長官が懸念表明" TBSテレビ 2025年7月16日(水) 17:22
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2049764)
「今後、大きい地震が起こったときなどに、またいろいろそういう科学に基づかない情報が出回ると思うんですけれども、そういう誤った情報をまた拡散したり、信じてしまって混乱するという危険性というんですかね、(後略)」とのことです。
これまでも大地震が発生すると、様々なデマが飛び交いました。そのなかには、地震再来流言もあります。この野村竜一長官の発言は、過去の経験から考えれば「間違いない」と言えます。
そして、この記事の最後には「うその情報を見抜く力を育ててほしい」と長官が訴えた、とありました。
"選挙で煽ってマネタイズ SNS偽情報規制の行方 デマ気付かない人「8割」という衝撃" 2025/6/14 08:30
(https://www.sankei.com/article/20250614-WKJI5QUYKBJWLE6U2CCOHFT7QA/)
政治関連のフェイクニュースでは、全体の約8割が誤った情報であることに気付いておらず、選挙結果に影響を及ぼす危険があるとのことです(山口真一著『ソーシャルメディア解体全書』勁草書房)。
では、科学に関連したフェイクニュースはどうなのでしょうか?
上記のような調査結果は見当たりませんが、やはり、決して容易いものではないと考えます。
例えば、自分の専門に関することであれば、その専門家はフェイクニュースを見破ることができるかもしれません。
しかし、専門外のことだと、たとえ科学者であってもフェイクニュースを見破ることは容易くないかもしれません。その件については(専門外なので)「わからない」と答えるしかないと思います。
ましてや一般人であれば、仮に科学的なものの見方や考え方が備わっていたとしても、あらゆる種類のフェイクニュースをすべて見破るのは、まず無理でしょう。
今あるファクトチェックは、残念ながら専門外の人が判断している場合もあり、言っていることに間違いはない場合であっても、考察が浅いと感じることがあります。
フェイクニュースに対して、各分野の専門家が情報を発信する、そんなプラットフォームがあってもいいかもしれません。