地球からの搾取とは?
11月1日から12日までの予定で、COP26(気候変動に関する国際会議)がイギリスのグラスゴーで開催されています。
環境活動家として有名なスウェーデンのグレタ・トゥンベリさんがデモに参加し「人々や自然、そして地球からの搾取はもうたくさんだ。搾取をやめろ。ああだ、こうだ言うのはやめろ」と訴えたとのニュースがありました。
人々、特に発展途上国の人々からの搾取は理解できました。しかしながら、地球からの搾取はわかりませんでした。
搾取とは、一般的に乏しいものを無理にとること、とあります。グレタさんの発言が正しく翻訳されていたとしたら、「地球からの搾取」といった言い方は正しくないと考えます。「地球資源の浪費」ぐらいならわかります。
約46億年といわれる地球の歴史をざっと見てみると、地球表面がマグマで覆われていた状態から冷え固まって、様々な鉱物からなる岩石(大地)ができました。海ができて、生命が誕生し進化していきました。その過程で一部の生命の死骸は、石炭や石油などに形を変えていきました。さらに、地球上の鉱物や石炭・石油などを利用する生命体(人類)が出現しました。
あまりにもザックリとした振り返りではありますが、人類が石炭や石油といった化石燃料を使って発展してきたことは、地球の歴史を考えると自然な流れだと感じてしまいます。地球は人類のために様々な天然資源を用意してあげた、と考えることもできます。もし、地球に意識があったとしたなら、現状を人類に搾取されたなどとは思わないでしょう。何せ46億歳も生き続けているわけですから。
搾取といったキーワードからは、特に発展途上国の人々からの搾取について、先進国がしてきたこと、そして今もしていることの事実を知ることが重要だと考えます。