EV完成時の充放電の検査

 自動車業界では欧州を中心に、ガソリンエンジンと電気モーターで動くハイブリッド車も含め、ガソリン車を廃止してEV(電気自動車)しようといった流れになっています。このEV促進がCO2削減のためというのは建前であって、実はハイブリッド車でトヨタに敵わない欧州の自動車業界がトヨタを締め出すために仕組んだものだ、といった声もあります。そうした政略的な話とは別に、EVが抱える問題点について考えてみたいと思います。

 豊田章男(トヨタ)社長は、全面EV移行に賛同するものの、それには色々と懸念材料があることも述べています(https://www.youtube.com/watch?v=6zoznlVU0VU)。
 そのなかに、EVの完成時に行われる充放電の検査で、1台につき平均家庭1週間分の電気が(ムダに)消費される、といった話がありました。ということは、1年は52週または53週なのでその間をとって、52.5台で平均家庭1年分の電気が(ムダに)消費されることになります。また、日本の乗用車の年間販売台数を400万台とすると、
 400万台÷52.5台=7.6万台→1年間で平均家庭7.6万世帯1年分の電気がムダに消費されることになります。
 7.6万世帯とは、だいたい何万人規模のまちになるのでしょうか?総務省の資料によりますと、千葉市花見川区が約7.6万世帯で人口は約17.7万人とあります。
(https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/17216_1.html)

 平均家庭というものが、どのような定義なのかが不明ではありますが、おおよそ人口規模が17万〜18万人のまちが1年間に消費する電力が、充放電の検査だけに使われてしまうことになると考えることができるでしょう。
 自動車をすべてEV(電気自動車)にするということは、これだけ多くの電力を余計に消費するということでもあるわけです。

2021年11月15日