川魚はいまだに放射能汚染

 明日で東日本大震災から11年になります。時が経つとどんな惨事も人々の記憶からは薄れていきます。東日本大震災も例外ではありません。
 世論調査にみる震災10年の人々の意識(NHK放送文化研究所, 放送研究と調査, 2021)には、全国および岩手・宮城・福島の被災 3 県で2020年に実施された世論調査の結果が示されています。
 震災の記憶や教訓の風化、被災地に対する関心の薄れを感じている人は、全国・被災 3県ともに8割にものぼりました。震災の風化はこの世論調査からも明らかです。

 しかし、福島第一原発の事故処理は遅々として進んでいないと感じます。
 あまりニュースで取り上げらませんが、淡水魚(川魚など)の放射能汚染は以前続いています。
 海の魚については、広大な海の拡散力もあってか、一部の魚種を除いてセシウムが検出できないレベルにまで下がりました。
 一方、淡水魚は放射能汚染が下げ止まり、アユやイワナなどから基準値を超えるセシウムが検出されることがあります。
 (例えば、https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/553)
 その理由のひとつとして、森林が汚染されたままなので、そこから流れ出る河川も汚染されたままといわれています。広大な森林を除染(汚染物質の移動)するのは非現実的です。

 原発事故はまったくもって Under Control (何の問題もない)ではありません。

2022年03月10日