SDGs【目標2】飢餓をゼロ、を考える
SDGs(持続可能な開発目標)の【目標2】飢餓をゼロ、は【目標1】貧困をなくそう、や【目標3】すべての人に健康と福祉を、など複数の目標にも関係しています。
ハンガーマップ2021(https://ja.wfp.org/publications/hankamatsufu2021)には、国別で全人口に占める栄養不足人口の割合が示されています(下図)。
これを見ると、いわゆる南北格差が明瞭です。そして、アフリカに飢餓人口が多いことがわかります。
ではなぜアフリカに飢餓人口が多いのでしょうか?
https://gooddo.jp/magazine/hunger/africa_hunger/1982/#:~:text=連日の悪天候や異常,しまうことにつながります。
によれば、アフリカの飢餓の原因は異常気象や台風など自然災害による農作物の不作だけでなく、内戦や紛争、教育機会の欠如などにもあるとされています。
下図(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol19/index.html)は外務省にあるアフリカ大陸の情勢不安定地域を示した図です。赤色のエリアが情勢が不安定な地域になります。コンゴ東部やソマリアは紛争地域かつ飢餓人口が多い地域になります。
では、なぜ内戦や紛争が起きるのでしょうか?
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Column/ISQ000007/ISQ000007_008.html
によれば、イスラーム急進主義とアフリカの国家をめぐる問題があるとしています。
紛争が続く国々の多くは、汚職や開発の失敗によって政府が信用をなくし、「世直し運動」としてイスラーム急進主義が入り込んでいるということです。
また、アフリカの国境は植民地時代に民族的まとまりなどが無視された形で欧米列強が線引きしたものです。こうした歴史的背景が国家運営を難しくしているというのです。
https://www.worldvision.jp/children/poverty_15.html#:~:text=資源をめぐる内戦,なっているのです。
によれば、アフリカの内戦の原因には、
1. 民族や宗教の違いによる内戦
2. 資源をめぐる内戦
3. 代理戦争としての内戦
があるとしています。
そして、紛争鉱物といわれる問題もあります。
紛争鉱物(Conflict minerals)とは、アフリカ諸国などの紛争地域で採掘された鉱物資源のことで、米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)は、規制対象の鉱物資源を、すず、タンタル、タングステン、金(3TG)の4つの鉱物と定義しています。
(https://sustainablejapan.jp/2017/12/30/conflict-minerals/29965)
こうした紛争鉱物が資金源となり、内戦が長期化しているということです。
紛争鉱物の規制は米国やEUなどでなされているものの、内戦が続いている事実から推測すれば抜け道があるのでしょう。
SDGs【目標2】飢餓をゼロ、ひとつだけ取り上げてみても、その背景は複雑で目標達成は一筋縄でいかないことがわかります。