食品ロス削減と飢餓撲滅

 日本はカロリーベースの食料自給率が37%(農林水産省「食料需給表(令和2年度)」)と、多くの食料を海外に頼っています。その一方で、食べられるのに捨てられる食品、いわゆる「食品ロス」の量は、年間570万トン(令和元年度推計(農林水産省・環境省))と推計されています。2017年度推計612万トンの廃棄が、国民一人当たり毎日ごはん茶碗一杯分(約132g)とされていた(https://www.no-foodloss.caa.go.jp/nofoodloss-month_anser.html#:~:text=日本の食品ロス量,すると、どのぐらいでしょう。&text=日本の食品ロス量は、2017年度推計で,分に相当します。)ので、令和元(2019)年度では、ごはん茶碗一杯弱といったところでしょう。

 私たちの食品ロスを減らすことで、アフリカなどの飢餓が救えるか?と聞かれた場合、単純に答えるなら"No"になります。しかしながら、食品ロスの削減は、SDGs【目標12】つくる責任 つかう責任、を実行することになります。SDGs的にはアリな行動です。
 家庭における食品ロスの削減は「食べきる量を買う」ことや「食べきれなかった場合は冷凍保存などして後で食べる」など、無駄を省くことになります。
 それにより出費が減るため家計は助かります。一方、各家庭の出費減は国全体の消費減であり、遡って生産量や輸入量が減ることにつながります。これでは、SDGs【目標8】働きがいも 経済成長も、の「経済成長」に逆行してしまいます。

 そこで、私たちが消費しなくなった分の輸入食料を、飢餓で苦しむ人たちのところへ届けられれば、一時的にではありますが、飢餓人口を減らすことに貢献できます。
 輸入するはずだった食料を飢餓で苦しむ人のところへ届けるシステムづくりは、そう簡単ではないかもしれません。しかし、個人単位で考えた場合、各家庭の食品ロス削減で浮いたお金を寄付に回せば、飢餓撲滅への一助になります。これを集団で組織的に行うことが、システムづくりといえるでしょう。
 
 日本は食糧安全保障の面からも、地産地消をもっと促進する必要があります。そして、国として輸入食料の削減を数値で示し、その数値分の食料を飢餓で苦しむ人々のもとへ送るシステムを考えてほしいものです。
 また、こうした試みを国でなくても、市町村単位でできたとしたなら、そのまちはSDGs的に一歩進んだまちとして、日本のみならず世界から注目を集めることになるかもしれません。

2022年04月18日