温暖化から地球を救う??

 "温暖化から地球救う猶予「あと2年」、国連高官が対策強化訴え"(2024年4月11日午後 2:29 GMT+9)
(https://jp.reuters.com/world/environment/EC4DI3P2NBNJLN4JVAACDS64AA-2024-04-11/)
といった記事が目に止まりました。

 原文のタイトルは、"U.N. climate chief says two years to save the planet" と確かに "save the planet" "地球を救う" です。
 何度も言っているように、この程度の温暖化は地球にとってはかすり傷にもなりません。
 地球を救う、ではなく、人類を救う、とか自分たちを救う、が正確な表現ではないでしょうか。

 今の先進自由主義国の多くは西欧文化、特にキリスト教の影響を色濃く受けているために、このような表現を疑いもなく使ってしまうのだろうと想像します。(2023年07月14日付ブログ「人類は他の生命体の世話役か?」参照)

 また、地球を自分の外にある対象物(自分以外の他人、犬や猫など生き物だけでなく、山や川、家や道路なども含む)として扱ったほうが、わかりやすいといった側面があるのではないかと推測します。

 換言すれば、人間が地球の一部であるといったことは、感覚的に理解しづらいということです。
 自分が所属している組織(学校や会社など)に対して、自分はその組織の一員である、といった帰属意識を持っている人はそれなりにいると思います。しかし、自分は地球の一部である、といった意識を持って生活している人は、ほとんどいないでしょう。

 それでも、人間は地球なしで生きていくことはできません。地球がなければ生まれてくることもありませんでした。
 一方、地球は人間がいなくても存在し続けます。事実、地球46億年の歴史のうち、ほぼ46億年間、地球は人類なしで存在していました。
 今一度、この厳然たる事実を直視する必要があると考えます。

2024年04月17日