巨大地震や破局噴火、不安をあおる記事

 ニュースで取り上げられるような地震や火山噴火があると、人は不安な気持ちになるものです。そうした不安な気持ちにつけ入るかのように、さらに恐ろしい将来を描く記事が必ず出てきます。
 それを注意喚起ととらえて、自らの防災状況を確かめる機会になるなら意味ある記事といえるでしょう。しかし、不安な心理につけ込んで、地震予測などの有料サイトをさりげなく紹介している記事には注意が必要です。

 さらなる大地震や大噴火の予測に関することを記事にしているなかに、有料予測サイトなどがさりげなく宣伝されている場合があります。記事を書いたマスコミと有料予測サイトとの直接的な関連はないようですが、「次に危ないところはここだ!」などとあおればその記事は注目され購買数が増えます。一方、記事内で紹介された有料予測サイトは有料会員の新規獲得につながります。このように、記事にするマスコミと有料予測サイトは WinWin の関係にあります。

 そもそも、いつ・どこで・どの程度の大きさの地震が発生するのかを、確度高く予測することは(少なくとも現時点では)できません。火山噴火については「どこで」はわかっていますが、それでも予測していないところから噴火(2018年1月23日の草津白根山の噴火)する場合もあります。
 こうした事実を理解していれば、「次に危ないところはここだ!」などと煽る記事がうさん臭いものだと気づきます。そして、そこで紹介されている有料予測サイトも当然うさん臭いものと理解できます。

 不安をあおる週刊誌やWeb記事には気をつけましょう。

2022年01月31日