それでも続くMEGA地震予測

 村井俊治の引退により、MEGA地震予測が終了するかと思いきや、継続されるようです。
(https://www.news-postseven.com/archives/20230426_1863408.html?DETAIL)

 MEGA地震予測とは、村井俊治が始めた地震予測情報の配信サービスです。月額380円(税込)で有料情報を得ることができます。
 月額380円と安価ではありますが、地震学者でお金を払ってこの情報を得たいと思う人は、おそらく1人もいないと思います。月380円の価値すらないと判断するでしょう。

 ところが、"測量学の世界的権威"、"東大名誉教授" といった肩書きで信用してしまう人、また、"地震を言い当てた" などの宣伝文句を鵜呑みにしてしまう人が後を絶たないようです。

 個人が自己責任で購入する分には、個人の自由でしょう。しかし、社会的に責任ある何らかの団体が、MEGA地震予測を信用あるもののように扱うことには問題があります。
 一部の週刊誌では、MEGA地震予測がピンポイントに地震を当てた、と宣伝していますが、「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」に過ぎません。日本の広範囲で頻繁に危ない、と言っていれば、いつかは当たります。そして、当たったことだけを示せば、あたかも予測が成功したかのように錯覚してしまう人もいます。

 村井俊治氏は現在まで、日本地震学会においてMEGA地震予測を発表していません。ご本人が望めば可能でしょう。それでもやろうとしないのは、学会で発表すれば、多くの批判にさらされ、その批判(質問)にまともに答えられないと、思っているからかも知れません。

 まともな学術論文も学会発表もないMEGA地震予測は、科学的な検証がなされていません。
 "予測を当てた"、と主張するなら、正々堂々と過去の全データを公開し、第三者による検証を可能にすべきです。科学的な検証を経て「当てた」となれば、信用度が一気にアップするのに、なぜ第三者による検証をしようとしないのでしょうか?

 また、村井俊治氏は、「地震を予測して、ひとりでも多くの人の命を救いたい。」と述べています。(https://www.jesea.co.jp/)
 本当に「ひとりでも多くの人の命を救いたい」と思っているなら、自らの「地震予測」がどれほど「人の命を救う」ことに役立っているのか?地震予測の精度について、客観的な検証が必要なのではないでしょうか?

 有料会員が求めている情報は、将来(これから先)のことです。過去のデータを公開しても、有料会員が損するとは考えられません。
 繰り返しますが、本当に「ひとりでも多くの人の命を救いたい」と思っているなら、その地震予測の精度を第三者が検証できるよう過去の全データ(どのような予測をしたのか)を公開すべきです。

 村井氏の応援団の方々は、「ひとりでも多くの人の命を救いたい」といった村井氏の思いに賛同していることと推測します。
 であるなら、科学的な検証でそれを証明してもらおうではありませんか。
 是非とも、過去データを公開するようMEGA地震予測(JESEA)に働きかけてください。

2023年05月06日