阪神・淡路大震災から30年
今年は、1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(この地震による災害が阪神・淡路大震災)から30年の節目の年になります。
1月13日には、宮崎県で最大震度5弱(暫定マグニチュード6.9)の地震が発生し、2度目となる南海トラフ臨時情報(調査中)が発表されました。しかし、その後の詳しい調査でマグニチュードは6.6に修正され、南海トラフ臨時情報も調査終了が発表されました。
また、15日には、政府の地震調査委員会から、大地震が今後起きる確率を予測する長期評価の最新版(1月1日現在)が公表されました。
(https://www.jishin.go.jp/main/choukihyoka/ichiran.pdf)
"南海トラフ地震、30年以内の発生確率が「80%程度」に上昇 政府の地震調査委" 2025/1/15 20:54
(https://www.sankei.com/article/20250115-76QKMPS5O5P4VO3PDQTPH4CPD4/)
と、昨年の公表値「70~80%」から「80%程度」に上昇したことがニュースとして取り上げられていました。
13日に地震があり、このニュースに関心を持たれた方もいたと思います。
ただし、南海トラフ地震の発生確率が「特別扱い」されていることは、本ブログでも取り上げました(日本の地震防災を問う(1) 南海トラフ地震の発生確率は変更すべきか?:https://dfir-lab.info/posts/post86.html)。
南海トラフ巨大地震が発生した場合、国家存亡の危機にもなりかねない被害が想定されています。だからといって、南海トラフの地震ばかりに気を取られるのは好ましくありません。
日本は地震大国です。いつ、どこで大きな地震が起きるかわかりません。南海トラフより先に、北海道東方沖で巨大地震が発生するかもしれません。または、別の場所かもしれません。
内陸の活断層についてもニュースで取り上げられています。例えば、
"阪神・淡路大震災より“危険度切迫”も 全国の活断層 最新リスクは 32の活断層が危険度最も高い「Sランク」に【2025年最新評価結果】" 2025年1月17日(金) 05:15
(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rcc/1672479)
内陸の活断層については、海溝型の地震に比べ平均活動間隔が長くなる傾向があり、計算上、発生確率の値が小さくなってしまいます。そのようなことから、2016年熊本地震後、ランク分けで示されるようになりました。
数パーセント程度の確率の数値よりは、Sランク等のほうが危険度は伝わりやすいでしょう。しかし、ランクが低い活断層は、相対的に「安全」と捉えられかねない懸念は払拭できません。
いつ地震に見舞われても慌てないよう、日頃からの備えが重要です。