脱・脱炭素の動き
アメリカのトランプ大統領は、今月7日に地球温暖化対策の国際的な取り組みを支える「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」を含む、多くの国際組織等からアメリカを脱退させました。
"アメリカ、66の国際組織・協定から離脱 気候変動対策など" 2026年1月8日
(https://www.bbc.com/japanese/articles/c8x94pqq2k9o)
昨年末には欧州連合 (EU) が、2035年から内燃エンジン搭載の新車販売を実質的に禁止する計画を撤回する方針を発表しました。
"EU、35年のエンジン車禁止計画を撤回 業界の圧力で規則緩和" Philip Blenkinsop 2025年12月17日午前 7:21 GMT+9
(https://jp.reuters.com/markets/japan/3QDZX6SPGFLFVBSUR5LTNAOYAI-2025-12-16/)
また、これまで多額の温暖化対策費を投じてきたビル・ゲイツ氏は自身のブログで、「気候変動は貧困国の人々の生命と生活にとって最大の脅威ではなく、将来もそうならない」「(温室効果ガス)排出量や気温変化よりも重視すべき指標がある。限られた資源を世界で最も貧しく、最も厳しい状況にある人々の生活の向上に充てよう」と、脱・脱炭素とも捉えられるような発言をしたというのです。
"ビル・ゲイツ氏が温暖化対策で“宗旨変え”騒動、「脱・脱炭素」シフトする世界で日本企業がとるべき行動とは?" ダイヤモンド編集部 土本匡孝: 記者 2026年1月7日 4:40 有料会員限定
さらに、昨年11月にブラジル・ベレンで開かれた、国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議 (COP30) では、化石燃料からの脱却に向けた行程表で合意に至りませんでした。この結果もまた、世界が脱・脱炭素に傾いていることを示唆しているといえます。脱炭素よりも経済優先、ということでしょう。
二酸化炭素最大の排出国である中国は2000年以降、大量に石炭を消費して経済発展を遂げてきました。その石炭火力を使って、電気自動車 (EV) 、太陽光パネル等を生産し、世界的に大きなシェアを占めるようになったわけです。つまり、石炭を消費して、再生可能エネルギー等のエコ商品とされるものを大量に生産してきたことになります。
環境に良いと言われているEVや太陽光発電が増えても、大気中の二酸化炭素濃度は増え続けました。それどころか、以前よりも増加速度が速くなりました(2025年1月11日付本ブログ『温暖化対策(CO2削減)の成果を検証』参照)。
中国が石炭を燃やして太陽光パネルやEVなどのエコ商品を生産していたことが、大気中の二酸化炭素濃度の増加速度が増したひとつの原因と推測できます。
二酸化炭素排出量トップ2の中国とアメリカは、脱炭素よりも自国の繁栄、世界覇権のほうを優先しています。そして欧州諸国も、今後は脱・脱炭素にシフトチェンジするかもしれません。
さて、日本政府はどう動くのでしょうか?