人知は意外と浅はかかも
確か、かつての中国での話だったと思います。
スズメが米を食べてしまい収穫量が減ってしまうから、スズメを皆殺しにしたところ、逆に米の収穫量が減ってしまいました。理由は害虫を駆除してくれていたスズメがいなくなったためです。
この話は何十年も前に、学校の授業で聞いた話だったと記憶しています。
自然のことを理解せずに、人間の目先の利益だけで行動した結果、自然から思わぬしっぺ返しをくらった話です。人知の浅はかさを象徴している出来事とも言えます。
現代においても、同様の出来事が中国で進行中です。
"砂漠化を防ぐ780億本の植林が逆に水不足を招く皮肉な結果に。その理由とは?" パルモ (著) 公開: 2025-12-16 08:00
(https://karapaia.com/archives/572476.html)
1978年に中国北部で、「三北防護林」と呼ばれる植林計画が始まりました。
2050年の完了を目指し、最終的には全長約4,800km、最大幅約1,400kmにも及ぶ巨大な緑の壁で、ゴビ砂漠の拡大を封じ込めることを目的としています。
中国国内の砂漠面積率は、過去10年で27.2%から26.8%に減少しました。この結果だけ見れば、成功していると言えるでしょう。
ところが、780億本という膨大な数の木々が予期せぬ結果をもたらしました。本当に必要な地域に雨が降らず、必要ない場所の降水量が増えるという悪循環が生じてしまったというのです。
その理由は、植物が行う呼吸である「蒸散(じょうさん)」にありました。
木は成長するために大地から水を吸い上げます。この吸い上げられた水分が、水蒸気として大気中に放出される現象が蒸散になります。
780億本の木々が巨大なポンプとなり、地下にある水をどんどん大気中に放出しました。
しかし、その水蒸気はその場にとどまって雨となり、また大地へ戻ることなく、遥か遠くの「チベット高原」へと運ばれてしまったというのです。
水循環サイクルが大きく変化してしまったことにより、人間が使える水資源が逆に減ってしまった地域もあるとのことです。
科学的な知見は、私たちに多くの恩恵を与えてくれます。しかし、人類は地球のことをどれだけ知っているのか、またはどれだけ知らないのか?この問いに明確な答えを示すことは難しいでしょう。
科学に対して過信すると、思わぬ事態を招く恐れがあることを私たちは忘れてはなりません。