総選挙終了、日本にも vTaiwan のような仕組みを

 10月27日投開票の衆議院選挙で、自公の連立与党は過半数に到達しませんでした。
 自民党内では、石破退陣論も出てきているようですが、首相本人は続投を考えているようです。
 "石破首相、辞任せず国民民主に協力呼びかけ政権維持図る意向" 2024/10/28 05:00
(https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241028-OYT1T50029/)

 投票率はどうだったのでしょうか。
 "衆議院選挙 推定投票率 53.84%前後になる見込み" 2024年10月28日 2時47分
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241027/k10014620851000.html)
 前回・3年前の衆議院選挙の投票率55.93%(戦後3番目に低い)よりも低くなる見込みです。

 与党が過半数割れした一方で、旧統一教会と裏金問題の両方に深く関わっていた候補者が当選してしまい、失意の声がネットでは散見されます。ただし、この候補者以外の得票(いわゆる批判票)を全て合わせれば、この候補者は大差の落選となります。
 組織票以外の有権者の批判票がもう少しあれば、1位と2位が逆転し落選させることができたかもしれません。

 さて、昨日あるテレビ番組のなかで、選挙に行かない若者にインタビューをしていました。
 ある若者は、「選挙に行っても何も変わらないから行かない」と話していました。

 しかし今回、有権者のたった半分強の民意にも関わらず、数多くの選挙区で宗教絡みも含めた組織票をひっくり返すことができました。
 確かに、一票だけで政治を変えることはできませんが、一票から(それが積み重なって)政治を変えることができたわけです。
 選挙に行かないと言っていた若者にも、考え直して欲しいと願っています。
 「一票だけでは変わらない、しかし、一票から変えることはできる」です。

 これも昨日ですが、ドライブ中にラジオを聴いていたところ、台湾のインターネットを活用した市民参加型の政策提案プラットフォーム(vTaiwan)を紹介していました。オードリー・タン氏が大臣を務めていたときにできたそうです。
(vTaiwanについては、例えば、https://gendai.media/articles/-/126562?page=1&imp=0)

 簡単に言うと、市民が政策に関する提案を行い、他のユーザーからの「いいね!」が一定数(5,000件)を超えると、政府が正式に検討する案件として取り上げる仕組みです。これならば、選挙権を持たない中高生であっても、政治に直接参加できます。
 少子化かつ高齢化の日本は、高齢者優遇のシルバー民主主義などと言われることもあります。しかし、vTaiwan のような仕組みを日本でも導入できれば、若者の意見が次から次へと政府の政策に反映される可能性があります。

 選挙後の政権に望むことは多々ありますが、自公プラス他の政党であっても、野党連合であっても、vTaiwan のような仕組みを日本でも導入して欲しいと願っています。

2024年10月28日