気候変動対策、何が本当の偽情報なのか

 "世界中で気候変動に関する「偽情報」が急増、国連も警鐘" Forbes Japan, 2025.02.15 11:00
(https://forbesjapan.com/articles/detail/77181)
という記事がありました。

 全てではありませんが、偽情報かどうかを著者の偏見で決めていると感じました。

 「それら(偽情報)の投稿の多くは、再生可能エネルギーが非効率で高コストであり、実用的ではないとする主張を、誤解を招く統計や恣意的に選ばれた逸話を用いて補強していた。」と著者は述べています。
 しかし、再エネが高効率で低コストであれば、すでに世界中に普及しているのではないでしょうか。普及していない現実は、著者の主張が誤っている(偏見で決めつけている)ことを物語っていると考えます。

 これまで正しいとされてきた気候変動対策が、二酸化炭素(CO2)の排出を削減していないどころか、むしろ排出量を増やしている事実は、データを示しながら本ブログ『温暖化対策(CO2削減)の成果を検証』で述べています。

 また、正しいとされてきた気候変動対策のひとつ、電気自動車(EV)の普及も、生産から廃棄までのライフサイクル全体で考えると問題があることを示してきました。(本ブログ『電気自動車はSDGs的にアリか? - CO2排出量から - (1) 〜 (6)』など)

 私は信頼できると考えるデータをもとに、例えば、単年度で考えた場合、EVはガソリン車よりもCO2を多く排出していることや、鉱物資源の需要増による環境破壊の拡大を指摘しています。

 なお、この記事では最後に「我々は、気候変動対策を阻む組織的な偽情報キャンペーンに立ち向かわなければならない。(中略)と国連のグテーレス事務総長は述べている」で締めくくっています。

 立ち向かう前に、何が本当の偽情報なのかをデータをもとに考えるべきです。

2025年02月15日