原発推進、最終処分場は?プルトニウムは?
3月11日は東北地方太平洋沖地震から14年、そして福島第一原発事故からも14年です。
今年2月に第7次エネルギー基本計画が閣議決定され、原子力政策について大幅な見直しがされました。
第6次計画まではあった「(原子力発電は)可能な限り依存度を低減する」といった文言が削除されたのです。原発も脱炭素電源と位置付けて、活用するということのようです。
ただし、過去の事実から原発の発電量が増えても、必ずしも二酸化炭素の排出量が減るわけではないことは、本ブログの「原発はCO2削減に本当に役立つのか?」2021年06月28日付で検証しています。
このブログにある図3をみると、1990年から2000年の間は原発発電量が増えると同時に二酸化炭素排出量も増加していることがわかります。二酸化炭素排出量は、電源云々よりは経済活動に左右されている可能性があります。
さて、原発再稼働や増設の容認派は、安定した電力供給のためにも原発は必要と唱えます。
ただ、東日本大震災後に原発がなくても電力を賄うことはできました。また、安定供給といっても、ウランも化石燃料同様に輸入に頼っています。さらに、電力の需給バランスを保つ機動的な発電は火力発電頼りであり、原発にこれはできません。
そして何より、原発からは猛毒の放射性廃棄物が出てきます。特に、高レベル放射性廃棄物は、1メートル離れていても4〜5分で人が死んでしまうほど強烈な放射線を出しています。
この処分はまだ決まっていません。原発を推進するというなら、その前に最終処分を決めるべきと考えます。
さらに、プルトニウムの問題があります。
日本は使用済み核燃料を処理して再利用する「核燃料サイクル」といった政策をとっています。しかし、青森県六ヶ所村に建設中の核燃料再処理工場が、昨年27回目の完成延期を発表するなど、事実上、破たんしています。
現在、再処理はフランスに委託しています。そして、再処理すると核爆弾の原料となるプルトニウムが出てきます。このプルトニウムを使ってMOX燃料を作っても、MOX燃料を使える原発も限られています。
日米原子力協定で、日本が持てるプルトニウムは47.3トンが上限で、2023年末時点では 44.5トン保有していると考えられます。原発の再稼働を増やせば、プルトニウムが増えていくことにもなります。
原発を推進するというこであれば、最終処分場のことだけではなく、核燃料サイクル、プルトニウムについても、絵に描いた餅ではなく現実的な筋道を示すべきです。