ドローンを使った火山観測と伏在断層
先週3月5日〜7日に東京大学で開かれた「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次) 令和6年度成果報告シンポジウム」に参加してきました。私も公募研究費をいただいいている関係で、5日にはポスター発表をしました。
色々と興味深い研究がありました。
例えば火山研究では、ドローンを使った磁場観測や火山ガス採取です。
以前は業者にお願いして、年に数回しかできなかった観測を頻繁にできるようになった、とのことでした。これにより、火山噴火に関連する磁場変化や火山ガス成分の変化の研究が、かなり進展するのではないか、と期待しました。
また、仮に火山が噴火して近づけない場合であっても、ドローンを遠隔操作して行政とともに現状を把握できる、といった報告もありました。研究者が市長などと現場映像を共有できるシステムは、意思疎通といった点で大変良いものだと思いました。
「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」は、社会科学分野も含まれます。
御嶽山を登山して下山してきた方々へのアンケートも行なっています。想定噴火口の場所について正しく答えられた登山者は35%にとどまった、とのことでした。
登山者に対して火山に登ることの危険性を教えすぎると、観光客が減ってしまう可能性があります。周知の方法については、今後の課題と感じました。
別の発表で注目したのは、沖積層などに覆われて存在が特定できない「伏在(ふくざい)断層」の調査です。発表は仙台平野における伏在活断層を特定する調査についてでした。
日本列島には一般的に約2,000の活断層があるといわれています。またそれ以外に、伏在活断層や推定活断層など、未確認のものが多数あります。
2004年新潟県中越地震では、地震後に小平尾(おびろお)断層が確認されましたが、地震発生前にはその存在は未知でした。また、地震発生後でも震源と活断層の関連が不明な地震が多数あります(例えば、2008年岩手・宮城内陸地震)。
伏在活断層の調査は、地域の地震リスクを知る上でも重要な研究と考えます。