南海トラフ地震の発生時期推定の重要度は?
"次の南海トラフ地震は「2030年代発生」を合言葉に減災準備を" 2025年2月17日
(https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20250304/se1/00m/020/058000c)
といった記事がありました。
南海トラフで巨大地震が発生した場合、日本に与えるダメージは甚大なものになると考えられています。
最悪の場合、およそ32万3,000人が死亡し、経済的な被害は総額220兆3,000億円(国家予算の2倍以上)になるといわれています。
(https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_04.html)
まさに、国家存亡の危機といっても過言ではないでしょう。
だからといって、南海トラフ地震ばかりに注意が向くような状況はいかがなものかとも思います。
さて、前出の記事では、「時間予測モデル」から導き出された発生時期を紹介しています。
この「時間予測モデル」による発生時期の推定は南海トラフ地震だけであり、いろいろと問題があることは本ブログでも取り上げています(日本の地震防災を問う(1) 南海トラフ地震の発生確率は変更すべきか?)。
いつ発生するかは、国民の大きな関心事かもしれません。一方で、それを正確に示すことができるほど地震学は発展していません。
地震学者は国民の期待に応えようと背伸びをするのではなく、地震学の実力はこんなものです、とはっきりと示すことこそ重要と考えます。
東日本大震災は広範囲に被害が及びました。直接的な被害がなかった地域でも、ガソリン不足や計画停電などを体験した人がいるでしょう。それでも西日本では、他人事だった地域があったかもしれません。
一方、南海トラフで巨大地震が発生した場合、震度7となる面積は東日本大震災の約96倍(https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku_wg/6/pdf/3.pdf)、建物の全壊棟数も約18倍(https://www.cbr.mlit.go.jp/3.11wasurenai/pdf/4-05.pdf)になると、想定されています。物資不足など様々な影響が、日本全国に及ぶ可能性があります。
マスコミからは、いつ発生するかを当てようとするような情報よりも、被害を最小限に食い止めるために何をすべきかについて、地域、企業、個人等の様々なレベルにおける情報を提供することのほうが重要と考えます。
最後に番宣(私個人とは無関係な番組です)になってしまいますが、2025年3月7日(金)よる8時から、テレビ朝日の番組「タモリステーション」で「正しく備えよ! 南海トラフ巨大地震」を放映するようです。