危惧される北海道の大地震
5月下旬以降、北海道の十勝沖〜根室沖にかけてマグニチュード5以上の地震が相次いでいます。

図:2025年5月20日〜2025年6月5日までに発生したマグニチュード5.0以上の地震
2025/05/23 06:28 マグニチュード:5.4 深さ:52.8km
2025/05/26 17:47 マグニチュード:5.3 深さ:50.1km
2025/06/03 22:18 マグニチュード:5.2 深さ:33.3km
2025/06/02 03:51 マグニチュード:6.1 深さ:26.8km
2025/05/31 17:39 マグニチュード:5.0 深さ:12.3km
2025/05/31 17:37 マグニチュード:6.0 深さ:19.8km
2025/05/30 07:23 マグニチュード:5.5 深さ:0km
(気象庁ホームページの震央分布より)
この状況は、マスコミも気にかけているようです。例えば、
"北海道で相次ぐ震度4 気象庁「大地震の前触れとは言えない」けれど" 毎日新聞 2025/6/4 07:10(最終更新 6/4 07:10)
(https://mainichi.jp/articles/20250604/k00/00m/040/006000c)
この記事では、「気象庁大規模地震調査室の清水淳平調査官は今回の地震について「震源がそれぞれ離れているため、一連の地震に関連があるとは考えにくい」と指摘。「他の地震を誘発するほどの規模ではなく、大地震の前触れとは言えない」と述べた。」と、気象庁の見解を紹介しています。
とはいえ、本ブログ『南海トラフ地震より北海道東方沖が先?(2024年12月30日付)』でもお話ししたように、2008年ごろから北海道東方沖が次の巨大地震の準備段階にある、と以前から指摘されています。
南海トラフと首都直下の大地震に注目が集まる傾向がありますが、北海道東方沖でもマグニチュード9クラスの地震が発生する可能性が示唆されています。
残念ながら現在の科学では、この地震は大地震の前震だ、と前もって100%言い当てることはできません。大地震が発生した後に、あれが前震だった、と認識されます。
別の言い方をすれば、ある地震が前もって大地震の前震と判断できれば、地震予知の実現に大きく近づくことができるわけです。